米税制改革法案 2017年12月18日

米税制改革法案

米共和党は、35% の法人税率を 2018年から 21% 引き下げ、中小企業、個人事業主やパートナーシップなどの税率を 20% 引き下げるる大型減税法案を決定し、来週には上院・下院で可決される可能性が高くなってきました。
個人税率は、個人所得税率の引き下げ、基礎控除引き上げ(税金の減額)、子供の税優遇措置拡大などが減税の柱で、所得税の引き下げ額は現行の税率区分(7区分)について所得に応じて、10%、12%、22%、24%、32%、35%、37% へと減税されます。大型減税規模は10年で 1兆5000億ドルと算定されています。

企業へと減税を中心とした大型減税は、企業の企業利益とキャッシュフロー手持ち現金を増加させるため、米株式や米企業からの影響が強い先進国の企業株価が上昇しています。

 

為替市場への影響

企業利益とキャッシュフローの増加から、NYダウ株式、日経平均株価などが総じて上昇しているため、先週後半からリスク選好(投資選好)が進んでいます。
この点から、企業利益とキャッシュフロー手持ち現金の増加から企業業績があがり、各市場の株式が上昇しているため、リスク選好(投資選好)が優勢となっています。

 

続かない米大型減税の効果

法人税が引き下げから企業は大きな内部留保金(キャッシュフロー・手持ち現金)が得られますので、企業が積極的に投資を拡大する機会が生まれますが、そうではなく現在のアメリカでは過去の水準と比較すると、多額のキャッシュフロー・手持ち現金を保有しているため既に必要条件を満たしています。そのためキャッシュフロー・手持ち現金がさらに増加したとしても、今後の投資や賃金引き上げをするためのインセンティブにはならず、単純に企業利益の拡大のみにとどまる可能性が高いと予想されます。企業が設備投資投資や賃金引き上げ見込めないため、米経済成長への大きな要素にはならないのがコンセンサス(市場の考え/市場の合意)となっています。

企業が保有するキャッシュフロー・現金は過去最高の 2兆3000億ドルに達していますが、それでも設備投資や賃金へ資金が流れていない事実があるため、大型減税による企業のキャッシュフロー・現金の拡大は既に意味を持たないことを裏付けています。(企業価値を高める株価には影響がある)

大型減税により 1兆5000億の税収が落ち込み、医療保険など各補助金制度への資金配分が減額され、賃金・所得の拡大がない現状では消費者の家計は落ち込み、さらに小売を中心とした企業の売上が落ち込んでくる可能性が危険視されています。

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