日銀金融政策の限界と円高

日銀金融政策の限界

日銀は金融政策決定会合で現状の金融緩和政策を粘り強く続けていくと表明し、金融緩和策縮小(テーパリング)は無いと言及しました。(1月9日の国債買入減額の対処説明)
金融市場では日銀の金融政策の効果が限界点に到達していることを把握しており、現状の金融政策は株高・不動産価格・企業収益のみに効果があったことを理解しています。

現状の日銀は総裁人事に重点を置き政府財務省との駆け引きが争点であって、この財務省との駆け引きには日本の金融機関が背景にあり、日本の金融機関の意思にそぐわない金融政策をすると金融機関から政府財務省へ、最終的に財務省から日銀総裁人事に影響します。

そのため、日銀サイドは金融機関と政府財務省の都合の良い金融政策を取る必要があります。
金融機関に都合の良い金融政策とは金融機関の収益の柱である、国債価格と国債利回りの安定で、金融機関は国債を膨大に買いその金利と価格上昇による差益で収益をあげていますので、日銀は国債利回り(金融機関の利息)をマイナスに陥らないように国債を買う必要性があります。(日銀が国債を買いすぎると国債価格は上昇し、国債利回り・利息は低下する)
これこそが、日銀が国債を買い入れ過ぎず買いなさ過ぎずの状況を生み出している根源となります。

※ 金融機関は国債を膨大に買い込んでいるため、日銀が国債を買わなさすぎると価格が下落し、差損が生じ、国債を買いすぎると利回り(利息)が低下し、金融機関の利息収益が減少する
※ 1月9日に日銀は買いオペ減額を行い、国債購入額を減らしていますが、日銀総裁が決まると国債買入減額は無くなり、当初の方針額に戻ると予想されます。これが政府財務省・金融機関との駆け引きとなります
< 参考:日銀買いオペ減額への警戒感 >

 

量的緩和と円高

日銀の大規模な国債買い入れは円の価値を著しく下落させるため、円高を阻止には効果を発揮し、この国債買い入れ規模を金融機関を優先した基準に変更すると国債買い入れ量を少しずつ減らし、利回り(利息)を保つ戦略をとると予想されますので、金融市場ではこの戦略を見越して円買いを進めています
既に日本を除く金融市場では、日銀が目指す物価目標 2% は形骸化(目的の効果は機能せず形だけのもの)しており、2%に達したとしてもそれは数字だけで、家計経済や雇用、消費に効果が無いことを把握しています。
そのため、為替市場では形骸化した日銀金融政策だけでは円高阻止に徐々に効果がなくなってくると予想しています。

 

いずれ曖昧になるデフレ克服

日銀と政府財務省はいずれ近いうちに、デフレ克服の定義を曖昧にし、「消費者物価指数 1% でインフレ」 「景気回復がデフレ克服」など、消費者物価指数 2% がデフレ克服との定義を曖昧にする可能性が高くなってきています。
日銀金融政策は特に金融機関に不都合となる消費者物価指数 2% 達成を変更を余儀なくされることを意味しています。

※ 国債買入が金融機関の収益に不利であるため

 

現実的な検証

政府と日銀は穏やかに景気は拡大し、雇用は顕著としていますが、低賃金で賃金上昇の無い雇用が拡大しているだけで実質的な雇用状況は非常に良くない状況下で低賃金での労働を強いられている労働環境が拡大しています。
低所得で低賃金上昇率から「景気の拡大」や「株価の上昇」は大企業を始めとした企業サイドが恩恵を受け過去最大の企業の内部留保金を貯めているだけで、雇用される側には恩恵がないことを意味しています。
これは、消費者の実質所得が下がり続けているため、株価高・不動産バブル・企業収益の3点のみが優先させている確定的な実証性が現れています。

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