円高をまねく日銀金融政策 2018年8月3日

円高をまねく日銀金融政策

日銀は、7月31日に「金利は経済・物価情勢に応じて上下にある程度変動し得るものとする」と一定幅の長期金利の上昇を許容する方針へと転換すると発表しましました。
8月2日には 0.145%にまで上昇(債券価格は下落)し、1年半ぶりの高値まで上昇しています。
これまで、日銀は長期金利を 0.1%程度を基準に調整をしましたが、ここにきて国債を大量に保有・購入している金融機関の収益を圧迫しているとの理由で、金利調整を変動させることを許容し、国債を保有している金融機関の収益を優遇する方針を重点としています。

以前は、長期金利の利回りが低くおさえられてきたため、低金利で資金を調達し金利の高い通貨へと投資が進んでいましたが、今回の日銀金融政策により金利上昇が視野に入るため、低金利での資金調達からコスト高の資金調達へと変わるため、主要通貨買いが減少し、さらに金利差を目的とした取引も金利差が縮小するため、この点も主要通貨買いを減少させる要素となります。
そのため、主要通貨・新興国通貨を売却し、円の買い戻しを警戒しなければくなります。
金利差を利用した為替取引において、金利の上昇は他通貨と円の金利差を縮めるため、現状の保有ポジションを解消して円の買い戻しが進む可能性があるためです。

 

新興国通貨

低金利で日本から資本を調達し、新興国や資源商品(コモディティ)へと投資されていた投機マネー日本へと逆流し、特に新興国通貨は現状のレートより下落する可能性が高くなります

 

日銀金融政策

当初日銀は、物価指数 2%達成のため、長期金利を0%で水準で推移させるため国債を買い続けると表明していましたが、物価目標達成時期の相次ぐ延期で金融政策だけでは達成困難との言及し、物価達成よりも金融機関(生命保険会社を含む)の収益の増加を優先する方針へと転換したため、今後も金利の上昇を容認する可能性があります。
UFJフィナンシャル・三井住友フィナンシャル・みずほフィナンシャル 3企業ともに経常収益は増加しているため、収益悪化は皆無でメディアと金融機関の圧力は相当なものです(過去最高益を自負している)

理由付けで、方針を転換することは日銀や政府・財務省のお家芸で、今後は物価目標達成よりも、金融機関や生命保険会社の収益を目標に金融政策をする可能性があるため、個人消費から発生する物価上昇ではなく、エネルギー価格やコスト高から発生する物価上昇で家計の実質所得は減速し、より困難な状況が予想されます。
長期金利の上昇は金融機関の住宅ローンや資金融資の金利上昇をともなうため、家計を中心に個人所得を圧迫し、個人消費を減少させる傾向が強まります。
実際に、実質所得は低下を続けているため個人消費は減少し、個人消費の減少のため消費者物価指数は低迷し続けています。

  • 物価目標達成時期の延期
  • 個人消費増加から金融機関の収益を重視へ
  • 金利上昇にともなう個人消費の減少

 

 

金融機関の反応

三井住友銀行、三井住友信託銀行、みずほ銀行はとも、15年以上の住宅ローン金利を、0.05%引き上げ、りそな銀行は、10年固定住宅ローン金利を 0.75%へと引き上げへと動いています。
金融機関は膨大な国債を保有による金利収益は確保しつつ、個人への住宅ローンへの融資は金利を上げる傾向があるため、金融機関はリスク0で膨大な収益の源泉を確保したことになります。

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